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五行とは?イスラム教の戒律【五行六信】

イスラム教の戒律五行六信の五行は、5つの行うべきことです。イスラム教は戒律が厳しいことで知られていて、それは五行六信という言葉でまとめられています。

五行とは?

1)信仰告白

アラーは唯一の神であり、モハンマドはアラーの使徒であるという言葉を礼拝時に3回唱え、それを信仰していることを表明すること。イスラム教に改宗する際の儀式も、イマーム(宗教的指導者)ら数人の前で、この信仰告白をするだけでよい。


2)礼拝

毎日、日の出前、中天時(太陽が真上に来る時刻であり、必ずしも正午とは一致しない)、午後(だいたい、午後2時か3時頃)、日没後、就寝前の5回、決められた順序に従って、跪いて額を地面に当てるなどの、体操みたいなお祈りをすること。

アル・クルアーンには、そうしろとは書いてないのだが、モハンマドの言行録である「ハディース」には、モハンマドが毎日3回礼拝していたと記録されていて、これを解釈した後世の学者たちが、一般信徒も彼に見習って毎日礼拝するべきだが、3回よりも5回が良かろうとして追加されたらしい。


3)断食

毎年のイスラム暦第9の月(ラマダン Ramhadan)に1ヵ月間毎日、日の出から日没まで断食をすること。その時間には、食べ物や飲み物は勿論、唾を飲み込むことや喫煙も禁じられる。また、その月には性交も禁じられる。ただし、8歳くらいまでの子供、妊婦、病人、老人などは断食を免除される。

イスラム暦は月の満ち欠けに基づく太陰暦であり、月が新月からまた新月、または満月がまた満月に戻る周期が平均29.5日なので、イスラム暦では29日と30日の月が交互に繰り返される。これが12ヶ月続くので、1年は29.5日×12=356日、つまり太陽暦の365日より11日、閏年には12日短くなるわけだ。その結果、断食月のラマダンも、毎年ずれていく。筆者が1983年に始めてサバ州に来た時は、6月中旬がラマダン開始だったが、その後毎年繰り上がって開始月が早くなり、2009年には8月下旬となった。


4)喜捨

貧しい人や恵まれない人に施しをするよう定められ、いわば寄付をすること。昔は各地の宗教共同体が、信者たちから収入の10分の1を集めていたが、今は任意とされている。


5)巡礼

アラビア語でハジ Haj といい、体力や資力などの条件が許す限り、一生に一度は、聖地であるサウディ・アラビアのメッカにあるカアパ神殿に巡礼することが強く勧められている。巡礼を済ませた人もハジと呼ばれて尊敬される。イスラム暦で第12月8日から開始され、世界中の信者が100万人単位でメッカに集まる。

マレーシアでは「ハジ基金」という組織が、渡航費用を積み立てており、満期になって巡礼費用を受け取って巡礼を果たす老人が多い。巡礼の出発や出迎えの時期には、小さな地方の空港は巡礼者の家族や知人で溢れ返って立錐の余地もなくなり、飛行機に乗り込むと、老人の多くが文盲なので、座席番号も無視されて混乱する。これは、筆者の実体験だ。

5日間のメッカでの巡礼中、信者たちは、アラファトと呼ばれる居住区に滞在しながら、預言者モハマッドの行跡を辿って決められた巡礼コースを辿り、決められた行為を行う。その中には、カアバ神殿の中に鎮座している「聖なる石」の周りを7回反時計回りで回ったり、サフォーとマルワの2つの丘の間を全力で往復したり、ミナという場所にあるジン(悪霊)を象った石壁に石をぶつけたりと、我々からすると随分珍妙な行動が多く含まれる。

アル・クルアーン(コーラン)の記述同様、幼稚性と滑稽さを感じるのは、筆者だけではあるまい。その滑稽さに悲劇性をもたらしているのは、昨今の世界中の人口爆発の反映で巡礼者が増えているので、狭い巡礼の場にひしめいた大群衆が押し合いへし合いしての、特に道に倒れて他の群衆に踏み潰されるような事故が毎年のように起きている。ムスリムの理想の死に方がメッカで人生を終えることだという話を聞いたことがあるが、こんな死に方では浮かばれまい。

そういうわけで、サウディ・アラビア当局は、毎年の巡礼者数の制限をせざるを得ず、各国毎にその数を決めている。

著者:三好良一


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更新:2015年09月28日|公開:2009年11月02日|カテゴリ:宗教

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