マラジャボルネオ
マレーシアコタキナバルから情報発信

マレーシアボルネオ島サバ州

ホーム > ボルネオ島サバ州 > 宗教 > イスラム教の概要

イスラム教は世界3大宗教の1つ

マレーシアのボルネオ島サバ州のイスラム教についてです。イスラム教はキリスト教と仏教に並ぶ世界最大の宗教の1つで、6億人以上の信者を抱え、予言者ムハンマドと聖典コーランが特徴です。

イスラム教について

世界3大宗教

イスラム教は世界三大宗教(キリスト教、イスラム教、仏教)の一つで、キリスト教の公称10億人の信者に次ぐ、6億人と推定される信者数が、中東、アフリカ北部、ヨーロッパ東南部、中央アジア、南アジア、東南アジアなど、世界中に分布している。

現在、このイスラム教だけが突出して世界中で信者数を増やしているが、これは西洋合理主義の精神を軽視して物質的利益を求める風潮への反発に加えて、第二次世界大戦後に欧米植民地主義から脱して独立を果たした国に多いイスラム教徒の、西洋的価値観に支配された現在の世界秩序からも独立しょうとするエネルギーが、布教のエネルギーとなっているのだろう。その一部分の集団が、そのエネルギーを負の方向に向けたことが、昨今世界中でテロを展開しているイスラム教原理主義過激派を生んだ土壌になっている。


原理主義とは?

筆者は「イスラム教原理主義」と「イスラム教原理主義過激派」を区別して扱う。

キリスト教のプロテスタントのように、イスラム教の原点に戻って正しい信仰生活を送ろうと主張するのが「教原理主義」であり、それは必ずしも暴力を伴うものではない。しかし、「過激派」は、神の名の下暴力正当化しているのだ。


イスラム教の成り立ち

イスラム教は、西暦610年に天使ジブリル(ガブリエル)を介してアラー(この言葉自身がアラビア語で「神」を意味するので、「アラーの神」という表現はおかしい)の啓示を受けたと称するモハンマド Muhammad(モハメットは英語式に訛った呼び方)が開いた宗教である。この宗教は、ユダヤ教、キリスト教の教義を受け継ぎ、それを発展させたものとモハンマドは主張した。


聖典は「アル・クルアーン」

「キリスト教」のところで書いたように、ユダヤ教は旧約聖書(特に、その最初の部分の創世記以下のモーゼ五書)とタルムードと呼ばれる経典を聖典とし、キリスト教は旧約聖書と新約聖書を聖典としているが、イスラム教は新・旧約聖書に加えて、モハンマドが受けたアラーの言葉をアラビア語で記したアル・クルアーン(コーランの正式な呼び名)を聖典としている。

アブラハムやモーゼ、イザヤ、エレミアなどの旧約聖書に出てくる偉人や預言者に加えて、新約聖書のイエス・キリストも預言者だと認めているが、イエスが神の子であるというキリスト教の解釈は認めず、イエス自身もその他大勢の預言者の1人として位置付け、モハンマドこそ最後にして最高の預言者だとしている。捕捉しておくが、「預言者」は文字通り、神の言葉を預かる者という意味であり、「予言者」とは違う。「預言者」も時には未来、特に終末の様相を語ったりするが、それもあくまで神が語らせている言葉なのであって、彼自身が予言しているわけではない。


「アル・クルアーン」を読んだ感想

アル・クルアーンに教義の真髄が詰まっているわけだが、この本ほど退屈な本はない。日本では岩波文庫から、井筒俊彦訳「コーラン」全三巻が出ているが、筆者は購入してから30年、まだ一巻も読了できていない。とにかく、深遠な教えとは程遠い、細々とした日常生活の規則や、くだらない自慢話や、異教徒をなじる品の悪い言葉がズラズラと並んでいて、聖典だと思って威儀を正して構えて読もうとすると、確実に失望する。

最近、その訳者の井筒俊彦の「コーランを読む」という本を読み、アル・クルアーンが書かれた背景を知ることができたが、モハンマドが生活していた、遊牧民が多いアラビアの砂漠地帯ながら、彼自身はメッカの商人階級出身であるという事情を頭に入れ、日本と全く違う砂漠地帯の気候や自然条件から出てくる表現方法、それにイスラム教が発生した当時の社会状況などを知っていないと、まるでわからない内容のようだ。いずれ、読み直してみるつもりである。


スンニー派もとシーア派

現在のイスラム教国のほとんどが正統派とされるスンニー派だが、イラン全土、イラク南部、アフガニスタン西部、レバノンやシリアの一部には分派であるシーア派がいる。キリスト教におけるカトリックとプロテスタントの対立のようなものだが、シーア派か分派した経緯には民族的対立が背景にある。

イスラム教勃興期に、イスラム教徒のアラブ族に滅ぼされたササン朝ペルシアを構成していたペルシア人が、砂漠の野蛮人として軽蔑していたアラブ族への反発から、4代目カリフ(モハンマドの死後以降のイスラム教社会における宗教と政治の最高指導者)のアリの死後に、その後のカリフの継承を巡って、アリを殺害したアラブ族のウマイヤ家と対立して分派を結成したものだ。

両者の対立点は、あくまでも政治的な継承を巡ってであり、教義の根本そのものはスンニー派もシーア派も同じである。この二大宗派と少し違っている宗派がトルコやシリアの一部にあってスーフィズムと呼ばれており、仏教における密教のような、神秘的な教義を追加して独自の存在感を保っている。

著者:三好良一


関連ページ

更新:2015年09月28日|公開:2009年11月02日|カテゴリ:宗教

現在位置:ホーム > ボルネオ島サバ州 > 宗教 > イスラム教の概要


このページを読んだ人にお勧めの記事


ブログの新着記事


ページ上部へ戻る